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JHU Coronavirus Nurses Translation

Neural machine translation plus human refinements by Jungo Kasai, Koji Shiono, and Noriyuki Kojima.

ジョンズ・ホプキンズ大学による「COVID-19との戦いで、看護師は難しい決断に直面し、倫理的に苦しんでいる」(原題:IN FIGHT AGAINST COVID-19, NURSES FACE HIGH-STAKES DECISIONS, MORAL DISTRESS)を、翻訳したものであり、著者の意見、主張を反映するものではないことをここに明記します。また、いくつかの情報は現状を反映していない可能性があります。最新の発表、及びお住まいの地方自治体のガイドラインもご参照ください。

COVID-19との戦いで、看護師は難しい決断に直面し、倫理的に苦しんでいる。

米国ではCOVID-19の確定症例数が加速する中、医療対応の最前線にいる看護師は、患者や自分の人生に関わる重大な決断を下すという、これまでになく困難な立場に置かれている。

「私たちは未知の領域のパンデミックに対応しています。」と看護倫理の国際的なリーダーとして知られているジョンズ・ホプキンズ大学看護学部、生命倫理学部のCynda Rushton教授は言う。「このストレスや不安が大きい時期に、看護師さんたちは果敢に立ち向かっています。」

2週間前、『モラル・レジリエンス:ヘルスケアにおける道徳的苦痛の変容』(オックスフォード大学出版局、2018年)』の著者兼編集者でもあるRushton氏は、COVID-19パンデミックの最中に、看護師が課題や経験を共有するためのオンラインフォーラム、「最前線で働く看護師のためのWikiwisdom Forum」の設立を支援しました。

「私たちは、看護師がアメリカの医療のバックボーンであり、往々にしてアメリカ医療の心と魂であることを知っている 」とフォーラムのサイトには書かれている。「COVID-19パンデミックは私たち全員にとっての試練ですが、看護師は最前線にいます。アメリカがこの危機から抜け出すまで、このオンラインフォーラムは24時間365日利用可能です。参加をお待ちしています。パンデミックの最前線で働くことについての知識、経験、課題を共有しましょう。私たちは、あなたが過労や人手不足で、心を痛め、不安を抱えていること、そして常に勇敢に戦っていることを理解しています。コミュニティの一員であることを感じることは、たとえ仮想的なコミュニティであっても、助けになるはずです。」

Rushton氏は最近、COVID-19によってもたらされる大規模なヘルスケアの課題と格闘している看護師が、日々直面する現状と意思決定について我々に語った。

米国がCOVID-19パンデミックに直面し始めたことで、看護の現場はどう変わったのか?

今、看護師の役割はこれまで以上に重要になってきています。看護師はしばしば患者にとって最後の砦になります。看護師は、スクリーニングを行い、重症患者の世話をし、緊急度判定を実施し、家族とコミュニケーションをとり、瀕死の患者に対応しています。 あらゆる役割の看護師がこのパンデミックの影響を受けています。通常の専門ではない病院の分野で働くことを求められている看護師もいます。電話相談を提供している看護師もいます。新しいスキルを学び、安全管理者として、また重症患者のケアを行うなど、新しい役割を担うために再配置されている看護師もいます。看護師たちのおかげで、緊急度判定が運用できています。抜本的な資源の再配分をしなければならなくなり、看護師は危機的状況の中で革新的に現場をリードしています。

倫理的な観点から、看護師たちはどのような新たな課題に直面しているのでしょうか。

看護師にとっての倫理的枠組みは、個々の患者の幸福に焦点を当ててきました。歴史的に、意思決定は患者の好みや価値観の自律性に基づいて行われてきました。パンデミックが悪化すると、これらの決定は緊急度判定を使用して行われるようになります。私たちは、より多くの人々のために幸福を最大化し、害を最小限に抑える公衆衛生の枠組みをより完全に統合するために、倫理的な視点を拡張していかなければなりません。そうすることにより、希少な資源を、利益を得る可能性が最も高い人々に使うことができます。

このパラダイムシフトによって、看護師は個々の患者を見捨てているように感じています。看護師たちは通常の水準のケアを提供することができません。できることと、すべきだと信じていることの間の隔たりは、看護師を道徳的に苦しめ、看護師は自らが誠実さを失っていると感じています。

この危機の中で、公平性、正義とは何かを再考し、厳しい状況に対応した倫理的義務を再調整する必要があります。

それらの倫理的な義務とは具体的にどのようなものなのでしょうか?

これらは非常に複雑です。看護師は常に目の前の患者に対して義務を負っていますが、パンデミックは彼らに非常に多くの制限を課しています。「あなたが望むものは何でも利用できます 」とは言えませんが、「私たちが持っている資源であなたを助けることができるのはこうです 」と言うことができます。知識と技術を提供して症状を和らげ、決断を助けることができるかもしれませんし、緩和ケアや精神的なサポートの選択肢を提供することができるかもしれませんし、単に恐怖や心配事を聞いてあげるだけでもいいのかもしれません。

同時に、看護師はどのようにしたらより多くの人に利益をもたらすことができるかを考えなければなりません。これは多くの場合、他の状況下で入院する患者を退院させることにより、病状の悪い患者のための空間を作ることを意味します。全員に行き渡らない時に、機器、医薬品、リソースをどのように使用するかについて、瞬間的な決断が求められています。

一方で看護師は自分自身や家族に対してどのような義務を負っているのでしょうか。

私たちは、専門職としての倫理的枠組みの中で、常に患者さんのことを第一に考えています。だからといって、私たち自身の幸福と家族への義務がないわけではありません。看護師は、「私は毎日仕事から家に帰ることによって家族に害を与えるかもしれない。」「どのように患者の限りないニーズと、家族、身内のニーズのバランスをとるべきか。」 というような疑問に苛まれています。

天秤にかかっている物はすべて非常に重要で、残念ながら良い答えはありません。現実を受け入れ、制約された困難な状況下で意思決定をする不確実性を受けいれるしかありません。しかし、アメリカ看護協会の倫理規範は明確です。看護師は、他の人と同じように自己への義務を持っています。自分自身の幸福のために尽くすことは任意ではなく、道徳的な義務なのです。

今は特に燃え尽き症候群のリスクが高いようです。

この危機が起こる前から、臨床医の燃え尽き症候群のレベルは驚くべき速さで悪化していました。昨年、私はこれらの問題を調査した全米医学アカデミーの報告書委員会の委員を務めました。このパンデミックは、すでに問題を抱えていた医療システムに、さらなるダメージを与えています。

臨床医について私が知っていることとしては、危機には必ず燃え尽き症候群のリスクが伴うということです。現在最も懸念されているのは、長期的な影響で、それはトラウマによるストレスだけでなく、この危機の間に自分の良心に反して行動することを余儀なくされた人々の感情も含まれます。その結果、時間とともに蓄積する重大な道徳的苦痛または道徳的傷害です。そして、その苦悩への対策は一刻の猶予もありません。今すぐに始める必要があります。

それはどのように管理されるのですか?

医療従事者のための道徳的回復力の概念について書いてきました。いくつかの戦略の一つとしては、倫理的分析をするツールを使って最善の意思決定をする手助けをしたいと考えています。私たちはまた、マインドフルネスのような訓練を通して、自己認識と自己管理のための神経経路を構築する必要があります。これは、私たちが闘争・逃走反応の中でもパニックにならないように、精神のバランスを取り戻すのに役立ちます。また、セルフ・スチュワードシップ、つまり私たちの体、心、精神に潤いを与えてくれるものを優先することや、以前にも倫理的な課題に直面した時に私たちを支えてくれたリソースを活用することも含まれています。

看護師にとってもまた、気持ちのはけ口を見つけることは本当に有益です。ジョンズ・ホプキンズ大学では、最前線で働く看護師のための「マインドフル倫理的実践レジリエンスアカデミー」を提供してきました。そしてちょうど今週、「モラル・レジリエンス・ラウンド」という新しいプログラムを作成しました。これは、さまざまな環境で働く臨床医のバーチャルな集まりで、参加者は直面している倫理的な課題を共有してお互いから学ぶことができます。

新しい「最前線で働く看護師のためのWikiWisdomフォーラム」について教えていただけますか?

私は、看護師が孤独を感じ、自分の経験を共有する安全な場所がないと言っていることを非常に気にかけていました。そこで私はこのリソースを作成するために同僚に連絡を取りました。これは、モデレートされた、クラウドソースのフォーラムであり、最前線にいる看護師を招待し、経験を共有してもらうことを目的としています。

今のところ、国のリーダーシップと個人用保護具の欠如に激怒している人や、自分の家族へのリスクを心配している人など、様々な看護師がいます。さらに、コミュニティと連帯の重要性についてのすばらしい投稿もあり、看護師がお互いの勇気を奮い立たせています。これはそのうちの一つの記事です(許可を得て引用)。

「悪夢は現実のものとなり、我々の目の前に姿を現しました。救急部門14年のベテランとして、私は同僚と共に紙コップで川の流れを変えようとするかのような困難な課題に立ち向かおうとしています。自分が看護師であることをこれほど誇りに思ったことはありません。」 – Stacy N.

この危機が終わりに近づいたら、私たちは主要な参加者を特定し、テーマをまとめて、アメリカ看護ジャーナルに提出するレポートを作成します。今回のCOVID-19のような準備不足がないように、最前線の看護師からの提言を提供して、私たちの医療システムの今後の危機への対応に役立てたいと考えています。

今、看護における希望の光はなんでしょうか?

このパンデミックを通して、看護師が医療で果たす中心的な役割が強調され、より高まることになると思います。私たちは、様々な場面で看護師が貢献、適応し、リーダーシップを発揮する姿を見ています。

最近、ジョンズ・ホプキンズ大学看護学校の卒業生の話を聞く機会がありました。彼らが成長し、自らの能力の限界に挑んでいる姿は、本当に感動的です。そこに希望があります。